「世界一過酷な旅」へ、アドベンチャーツーリズムの人気目的地トップ10

 貴重な休暇を、ゆっくりくつろいで過ごすこと以外に使うなど考えられないという人も多いだろう。だが中には、あえて遠く離れた、人を寄せ付けない場所に行くことに魅力を感じる人たちもいる。

 冒険を生きがいにする人たちが求めるのは、身体的、精神的な困難に立ち向かうような状況だ。それを体験できる場所に向かう「アドベンチャーツーリズム」は、ビッグビジネスとなっている。

 特に関心を集めているのは、より危険な環境を体験する「エクストリームツーリズム」。深海に沈む「タイタニック号」を目指した小型潜水艇タイタンの悲劇的な事故が関心を集めたばかりだが、こうした「極限状態」は、大幅にリスクを削減した形で体験することもできるようになっている。

 新型コロナウイルスのパンデミックが起きた後の世界では、大自然に魅力を感じる人がかつてないほど増加しているようだ。それに対応するツアーオペレーターは、よりクリエイティブなアドベンチャーツーリズムを提供している。

一番人気の行先は?

 世界で最も多くの人が行きたいと考える「人を寄せ付けない」場所はどこなのだろうか?

 南極大陸へのツアーを専門に取り扱う米旅行会社アンタクティカ・クルージズが行った調査の結果、トップ10は以下のとおりだった。

1. 南極大陸
2. エベレスト山(ヒマラヤ山脈)/ネパール・中国
3. アコンカグア(アンデス山脈)/アルゼンチン
4. イスモイル・ソモニ峰(パミール高原)/タジキスタン
5. ローガン山(セイントイライアス山地)/カナダ
6. K2(カラコルム山脈)/パキスタン
7. デナリ/アラスカ山脈/米国
8. メルセダリオ山(コルディジェラ・デ・ラ・ラマダ、アンデス山脈)/アルゼンチン
9. カサデロ(アンデス山脈)/アルゼンチン
10. エルブルス山(コーカサス山脈)/ロシア

 1位の南極大陸を訪れる人の数は、パンデミック発生前の最も多かった年と比べ、40%以上増えると予想されている。2023年だけでも、10万人を超えると見込まれている。

 2位は、標高8848メートルの世界最高峰エベレストだ。山頂の平均風速は約33メートル、平均気温は氷点下27度、長年にわたり人間の忍耐力の限界を試す場所となってきた。これまでに登頂した人は約6000人とされている。

 エベレストの山頂を目指す人たちの多くが利用するベースキャンプは、標高「わずか」5365メートルに位置しており、毎年およそ4万人が訪れている。空港があり、エベレストへの玄関口となるネパール東部のルクラからは、少数民族のシェルパ族が暮らす村々や高地の峠を通り、素晴らしい山の景色を楽しみながらのトレッキングを体験することができる。

トップ10の大半を占めたのは(…続きを読む)。