盛り上がらない&格差も広がる「夏休みの海外旅行」…GWに引き続き「キャンセル待ち」の行き先とは?

海外旅行はコロナ前の半分以下

 コロナ禍が明けた最初の夏休みで、旅行を計画している人も多いだろう。国内旅行は全国旅行支援などの影響で引き続き人気が高い。しかし、海外旅行はコロナ前のまだ半分以下に止まったままである。

 日本人の海外旅行、その回復が遅れている理由として、当初は感染症への不安や航空運賃の高騰、現在は円安および現地の物価高などがよく挙げられる。また、国内で生活必需品や光熱費などの値上げラッシュで「余暇をぜいたくに楽しむ余裕がない」という声も少なからず聞かれる。

 一方、お金と時間に余裕がある中高年を中心に海外ツアーが人気で、一部の行き先ではキャンセル待ちも。「今の海外は高くて行けない」という若者や働き世代らとの“格差”も広がっている。

◆日本発着便、乗客9割以上が外国人のことも…

 日本の水際対策がほぼ撤廃された’22年9月以降、海外旅行は事実上解禁されたと言っていい。昨年末や今年の大型連休時には「久々に海外旅行する日本人の出国ラッシュ」がテレビなどで大々的に報道された。

 その際、空港でインタビューを受けた旅行者から「タイ旅行に夫婦で100万円かかった」「ハワイへ家族旅行で250万円」といった声があった。非常に高額に思えるが、「コロナ禍で我慢した分、多少お金がかかっても海外へ行きたい」という熱意は伝わってきたものだった。

 しかし今も、多くの日本人が次々海外へ行っているわけではない。筆者はコロナ後すでに10回以上、’23年は毎月渡航した中、どこでも「日本人旅行者の少なさ」を実感する。日本発着の多くの便で、ざっと乗客9割以上が外国人。空港での日本人向け出入国の自動化ゲートはいつも空いている。

◆あえて「行かない」理由…

 JTBが先日、’23年夏休みの旅行動向(7月15日~8月31日)を発表した。旅行人数の推計値として、海外は120万人。303万人だった’19年の約4割程度にとどまるとした。

 その理由を「意欲の高まりは見られるものの、物価高や円安、久しぶりの海外に対する不安などから短期で比較的日本から近い行先が人気」「ゆるやかではあるものの回復基調」とする。JTBの海外企画商品では、ハワイ、韓国、台湾、グアム、シンガポールが人気といい、今後について1位ハワイに続き、2位ヨーロッパ、3位オーストラリア・ニュージーランド、さらに6位に米国本土などが行きたい先として挙がっていた。

 なぜ今、海外へ行こうと思わないのか。これに関し、「治安や(感染症などの)健康面でまだ安心できない」「出入国手続きが面倒」「円安や物価高」がトップ3となった。パスポートの期限切れ、国内旅行の魅力を再発見したという声(…続きを読む)。