[FT・Lex]ワーケーション、定着なら旅行関連株に朗報

米国人は休暇をとるのが苦手なことで知られる。仕事と観光を組み合わせた「ワーケーション」の登場は変化を促すだろうか。米旅行会社はその可能性に期待している。

米国では今年、過去3年で初めて新型コロナウイルスに邪魔されずに、5月下旬のメモリアルデー(戦没将兵記念日)の週末を起点とする夏のいわゆるドライブシーズンが始まる。

米旅行協会によると、コロナ禍前には国内の労働者は年平均17.4日の休暇を取っていた。米国は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で唯一、政府が有給休暇の取得を義務付けていない。欧州連合(EU)では労働者はすべて最低20日間の休暇を取らなければならないし、英国では28日間の休暇を保証している。

米国では有給休暇を取得する労働者のほぼ半数が、そのすべてを消化しているわけではないことも米ピュー・リサーチ・センターの調べでわかった。

ワーケーションは出社と在宅勤務を組み合わせたハイブリッドワークの台頭で広まった妥協策だ。雇用主は割り当てられた休暇日数を過ぎても従業員がオフィスに戻ってこないことを容認する。

欠点は程度の差こそあれ職場の悩みが旅行中、ついて回ることだ。休暇を最大限楽しむため、従業員も仕事で手抜きをしていないことを示す必要がある。

客室稼働率、コロナ禍前の水準近くまで回復

デロイトトーマツグループの調査では、旅行者の約4人に1人が年末年始のホリデーシーズンに出かける最も長い旅行の間に仕事をする意向を示した。

ワーケーションが十分に浸透すればレジャー関連株には朗報だ。業界団体の米ホテル・ロッジング協会によると、米国では客室稼働率がコロナ禍前の水準に近づきつつある。同協会では2023年は63.8%と20年の43.9%から上昇し、19年の65.9%に近づくと予想(…続きを読む)。